「子どもを迎える未来のパパたちへ」

養子縁組里親として新生児の委託を受けた里父さんからの熱いメッセージです。
穏やかで優しいパパ・ママに出会えたお子さんは幸せ。
お子さんが描いたパパの絵。「仕事に行く前に見ると元気がもらえます♡」

私は養子縁組の形で息子を授かって4年目の父親です。

父親としてはまだまだ経験の浅い身ですが、これから里親や養子縁組を考えておられる未来のパパたちに向けて、今の気持ちをお伝えできればと思います。

ところで里親や養子縁組について考え始めるのは、夫婦の場合どちらからというと女性が多いのではないでしょうか?私たち夫婦はそうでした。男性側は子どもは嫌いではないけれど(むしろ好きな方が多いと思いますが)血の繋がってない、顔も知らない子どもと出会い、本当に父親として、里親として接することができるのか?そう不安になる方は多いと思います。

家に迎える予定の子どもは、友人や親戚の子と過ごすのとは訳が違います。ちょっとの間だけ遊ぶのではなく、ずっと一生付き合っていくのです。朝から晩まで、休みの日も忙しい日もです。しかも養子縁組の場合は急に連絡が来て、子どもの顔もよくわからないまま、縁組を希望するか聞かれることもあります。実際、その瞬間になった時、どんな気持ちになるのか、私自身はかなり不安でした。

出会うのはどんな子だろうか?本当に自分でいいのか?我が子として愛していけるのだろうか?そんな思いが胸をよぎることもあるでしょう。当然と言えば当然です。まだ経験したことがないのですから。

けれど私の経験を言わせていただければ、実際に子どもに会うと、そんな気持ちはどこかに行ってしまうと思います。

私の場合はまだ生まれたばかりの赤ちゃんでしたが、妻に抱かれたその姿を見たときに、「ああ、この子が自分のところに来るんだ」と、ただそう思うだけで不安はありませんでした。妻はもう愛情と感動で胸いっぱいという様子でしたが、私の方はただ驚きと少し不思議な感じがしました。まだ、実感が湧かないのです。ただこれから新しい家族とのスタートが始まるのだな、という予感がするだけでした。新たな経験が始まるということなのです。

「愛着」という言葉があります。子どもとの出会いを振り返る時に、その言葉に一番実感があります。子どもと最初に出会ってから、日々を共にし、一緒に積み上げられていく、私にとって子どもとの時間はそんな感じがありました。

半年も過ぎると、もう子どもは手放すことなど考えられない程、愛すべき家族になっていました。血の繋がりなど関係ありません。ただ共に過ごしていくその日々が、関わりが、親子としての愛情を育んでいくものなのだな、と感じました。そして何より子どもを持つ幸せというのが、こんなにも胸に温かさを感じさせてくれるものなのだということを知りました。人生には様々な喜びがあると思いますが、子どもを持つ喜びというものは本当に持った人にしかわからない温もりがあると思っています。

私は、特別愛情深いパパ候補だったわけではない。もともと子どもは好きでしたが、子どものいない生活でもそれなりに満足もできると思っていましたし、きっかけは妻の思いに応えるような形で里親になった部分もありました。ですが、実際に父になってみて、日に日に成長する子どもの姿を見て、何より「パパ!!」と満面の笑顔で走ってくる小さな体を受け止める時に、本当に家族に迎えてよかったと思っています。まだ4年しか経っていないのにと思われるかもしれませんが、この気持ちはちょっと他では得ることのできない幸せです。胸に生まれる温かさです。まだパパになっていない皆さん、不安や戸惑いもあると思いますが、あまり考え込まずに、踏み出してみませんか?まだまだ未熟なパパですが、私の経験が未来のパパたちに少しでも参考になれば幸いです。