SAGAの里親さん
S里親さん~2022さとおやこ文集より~
鳥栖市の養育里親さん。
愛情深く、子どもの心に丁寧に寄り添われています♪
表紙の写真は「さがバルーンフェスタ」に行った時の写真です。
大きなバルーンに興味深々の様子♡
あ~、もう朝かぁ~!だいたい、いつもそんな目覚めで一日が始まります。2歳の時に息子を迎えてから、7歳の現在まで、変わらずそんな朝を迎えています。「うっしゃ~!」とベッドから起きて、そーっと忍び足でリビングまで下りていきます。息子が起きてくる前に洗濯物をたたんで、犬のお世話をして、ご飯を作って、合間に自分の身支度もしたりしながら、朝のニュースをチラ見。好きな一人時間でもあります。そうこうしていると犬たちが騒ぎ出し…あ、起きたんだなと分かります。「ママ~、目が開かない。」といつものセリフです。いやいや、階段下りて来とるがな、と思いますが「まだ眠かったね~。」と返してもらうと息子は満足して「目玉焼き作ってください!」とすぐさま食卓につきます。寝起きからご飯を食べられる食いしん坊は私譲りです。「おかわりある?」これも毎度の恒例です。「うん、食べたいけどね、お腹痛くなるからやめておこうね。」「えーーー!」とうなだれながらも顔を洗いにいく姿が最高に愛おしいです。
私は、シングル里親です。昔から子どもは大好きだったのですが、自分が結婚をして子どもを産むという選択肢はありませんでした。きっと一生一人で気ままに生きていくんだろうなぁ~と思っていました。ですが、年を重ねるごとに、一人気ままに生きていくといっても、自分も社会の一員で周りのおかげで生きている…何か役に立つ必要があるんじゃないか…。私は、子どもに関わることを仕事としてきましたので、家庭を必要としている子どもがいることは知っていました。もし、我が家でもいいという子どもがいるのであれば…。そう思って興味を持ちだすと、やりたい気持ちがどんどん膨らんでいきました。シングルですので、もちろん不安もありました。一人で育てられるだろうか、仕事と子育てを両立できるだろうか。それでも、やってみたい気持ちの方が勝っていました。
今、あの時やってみようと一歩踏み出してよかったと思っています。いろいろな感情や経験を息子のおかげでできています。自分が大してできない母親だったことにショックを受けることも多いです。それでも、息子の成長を感じながら、毎日二人で笑って過ごしています。息子は時期が来れば私の元を去っていきます。それが養育里親です。きっとぽっかり穴が開いたようになるでしょう。でも、私や家族、親族と息子のつながりはなくならないと思っています。一生、ママで、親戚のおばちゃんみたいにずーっと見守って支えていける存在になるつもりでその時を迎える準備をしています。