Eさんご夫婦

平成27年からファミリーホームを運営。現在は高校生から小学生まで5人を迎え入れていらっしゃいます。

子どもをトタルでコディネトするソンの育成を

私は40年以上障がい者施設を経営してきて、妻も老人福祉と障がい者福祉の仕事にずっと携わってきました。共働きで、子どもたちは地域の人々に育ててもらったようなものです。私たちを見てきたからか、息子も施設に勤めています。その息子から季節里親の話を聞いて、最後のご奉公にと所有していた家屋でファミリーホームを始めました。現在は高校生から小学生まで5人の女の子を迎え入れています。年齢も様々であり、ファミリーホームは実際の家庭のようなつくりかたをしないといけないと思っています。通常、家庭の中では上の子を手本にして下の子が真似をして育っていくじゃないですか。子どもには何か手本が必要なんです。

子どもたちが希望を持てる人生を描けるように

うちは複雑な事情のある子どもをお預かりする事が多いので、専門的な知識と理解は必要ですね。私たちは福祉の仕事で長年培ってきた経験を活かしながら子どもたちと接しています。児童心理司さんや児童相談所の担当者さんとの連携も特に大切だと思っています。今はこうして私たち里親がいますが、今の日本の制度では18歳になったら否応なく世の中に放り出されてしまいます。自分の家庭で育ててもらえなくて里親の元で暮らす子どもの将来は誰が案じるのでしょうか? 子ども一人一人のことをトータルでコーディネートできる人がいたら、子どもたちの不安は減るでしょう。子ども一人一人のことを線でつなげて把握できるような引継ぎや連携をして、子どもが社会に出ても困らないようにライフストーリーを描けるようなキーパーソンを育てる必要があると思います。うちでも高校生をお預かりしていますが、彼女の卒業後の将来がすごく気にかかっています。何かできる場所をつくらないといけないのではと考え、グループホームで卒業後も生活をし、就労できるような場所もつくっています。