Y里親さん

特別養子縁組としてYくんを迎え、11歳の時に特別養子縁組が成立しました。日々成長する姿を温かく見守っていらっしゃいます。

「僕はY家にいていいんだよね?」「いいんだよ」ここが帰る場所

かなか子どもに恵まれず長年不妊治療を続けていました。年齢的にも難しくなり、それでも子どもを持つことはできないか途方に暮れていた頃、広報紙の「里親募集」の記事を見て、児童相談所に相談しました。Yくんと初めて会った時、「おんぶして」って夫の背中に乗っかってきたんですよ。2回目に合ったときは買い物に出かけて、「お父さん、お母さん」て呼んでくれたんです。言われたことがない言葉に心が動き、里親として我が家に迎え入れたいと思い、一緒に暮らすことになりました。当時は義父母もいたので、Yくんがいることでにぎやかになってとても喜んでいました。畑仕事もよく手伝ってくれて、主人より農機具の扱いがうまくなったんですよ(笑)。

親としての覚悟を持たせてくれて感謝

養子制度の法改正で年齢要件が緩和され、特別養子縁組で息子として迎え入れることができました。主人が「二人の子どもになるとばい」とYくんに言ったら「うん、いいよ」と即答しました。実は、佐賀県で小学生での養子縁組は珍しいケースらしく、手続きなどはかなり時間と手間を要しました。それでも、うちの子として迎え入れることができてよかったと思っています。学校やご近所にもうちのことをちゃんとお話しています。近所のおじちゃん、おばちゃんたちもよく声をかけてくれて、悪いことをしていたら叱ったり教えたりしてくださるので、感謝しています。子育てのしかたが分からなくて戸惑うこともありますが、児童相談所や支援員さん、学校の先生に相談して、いろいろとアドバイスをいただいています。一人じゃないということがとても心強いです。周りのお父さん、お母さんは若い人ばかりですけど、Yくんは「別に気にしない」って言ってくれます。私はついつい口うるさく言ってしまいますが、男同士はいいですね。Yくんは主人と大型バイクに乗って出かけるのが楽しみみたいで、自分も免許をとりたいって言っていますよ。