Sさんご夫婦

平成29年、生後7ヵ月のAくんを養育里親として迎え入れられました。Aくんの実家とも良好な関係を築かれています。

安心、安全、安定した環境が必要。よりどころをつくってあげたい。

娘を出産後、なかなか二人目を授かることができませんでした。年齢的なこともあって二人目は無理かなと思っていたら、バルーンフェスタの会場で「里親」のブースを発見したんです。なんでこんなところに!?と思ったものの、ふとブースに入って話を聞いたことが研修、登録につながりました。最初は養育・養子縁組里親どちらでもというスタンスでしたが、Aくんを緊急の一時保護として短期でお願いできないかとお話があり、養育里親として迎え入れました。うちに来たときは生後7ヵ月の乳児で、娘とは10歳違い。預かった直後にインフルエンザになって大わらわしたのも今となっては懐かしい思い出です。短期預かりが延長になり、5歳の七五三を祝うことができました。月十日(とつきとおか)、お腹の中で育てるのと、電話1本で始まる関係、という違いはありますが、子どもを育てるということにおいては変わりはありません。赤ちゃんの時から自分の子どものような気持ちで育てていますが、お預かりしていることは忘れていません。日中は保育園でお友達と遊び、家では絵本を読むこととお絵描きが大好きで、よく本の読み聞かせをしていますよ。佐賀で暮らす前は主人の仕事の関係でシンガポールに住んでいました。娘をインターナショナルスクールに通わせていたのですが、クラスメイトにはインド系のお子さんでご両親は欧米系というケースが珍しくなかったんです。海外では養子を迎えて育てるというのは普通のことで、有名な女優さんも何人も養子を育てていますよね。里親をしていると言うと、「すごいね」「偉いね」と言われますが、全然すごくないですよ。普通に子育てをしているだけですので、特別な目で見ないでほしいです。日本はまだまだ、そういう面では意識的に養子縁組や里親について簡単に触れられないような雰囲気がありますね。もっと海外のように気楽に考えてもらえるといいですね。